成増まちかど泌尿器科

東武東上線・有楽町線・副都心線成増駅すぐの泌尿器科

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Disease

疾病について

男性の疾患について
男性の疾患
おしっこが出にくい、漏れる、近い
前立腺肥大症
男性は、おしっこを出す際、膀胱の真下にある前立腺という臓器を通して尿を排泄します。前立腺は本来、射精に関わる臓器です(精子は精巣から作られますが、前立腺が精液を作り、尿道から射精させます)。
年齢を重ねると、様々な要因で前立腺が大きくなります。 これを前立腺肥大と呼びますが、それ自体は正常な老化現象です。単純に大きさだけで考えてはいけません。 ただ、それが尿の通り道に影響して、尿が出にくい、漏れるなどの症状でお困りになるようであらば、前立腺肥大症として病気の扱いになります。
症状に困っていなければ、すぐに治療する必要はありません。 困っている場合、お困り具合に応じて、お薬や手術のご提案となりますので、お気軽にご相談ください。
また、前立腺肥大症などで出しきれないおしっこ(残尿)が出ることがあります。残尿が多くなるとおしっこが全く出せなくなって苦しい思いをしたり、腎不全につながったりすることがあります。自覚症状を伴わず少しずつ進行することがありますので、健康診断などで前立腺肥大と言われ、でもご自身で困っていない場合でも、治療や状況の監視を要することがあります。
急性尿閉
おしっこの出にくさが酷くなった場合、全く尿が出せない事態になります。これを尿閉と呼びます。何とかおしっこを出せていたが、お酒、風邪薬、便秘などを契機に、一線を越えて急激に尿閉になることがあります。まずは、尿に管を入れて、貯まった尿を出し、時間を稼ぎます。
一過性のものであれば、管をいれて時間を稼いでいる間に、また尿が詰まる前の状態に戻ることが期待できますが、その前の状態というのが「ちょっとしたきっかけで尿がまた詰まるギリギリの状態」であることには変わりませんので、何らかの治療をお勧めします。
慢性尿閉
残尿が少しずつ少しずつ蓄積した結果、膀胱が多大な残尿を抱え込むことがあります。そうやって貯まり貯まった尿が少しだけ溢れるようにではありますが普通のおしっこにように出てくることがあります。頻尿や尿漏れの原因になります。
また残尿蓄積に伴い、膀胱の感覚も徐々に麻痺していきますので、自覚症状を伴わないことがあります。 知らない間に、たまった残尿によって膀胱が伸びきり、機能をなくしてしまったり、尿が膀胱から腎臓に逆流して腎不全(腎後性腎不全)につながったりすることがあります。
前立腺肥大の加療や手術で弱った膀胱でも尿を出せるように試みることがありますし、尿の管を入れる必要が出ることもあります。
神経因性膀胱低活動型
神経(脳、脊椎、末梢神経)の問題が生じて膀胱の機能が狂うことを神経因性膀胱と呼びます。
原因は、脳梗塞脳出血などの脳の疾患、脊柱管狭窄症などの整形疾患、糖尿病や末梢神経疾患などの内科疾患、あるいは心不全など心臓血管系疾患により全身臓器に血流障害が生じており、その一つとしての膀胱機能が低下する、などがありますが、慢性尿閉の結果が原因や加速要因となることもあります。
その結果、初期では膀胱がせっかちになり(神経因性膀胱過活動型)ますが、最終的には膀胱機能が低下してしまい、先述の慢性尿閉となってしまいます。
男性下部尿路症候群(LUTS)
先述の前立腺肥大ですが、前立腺の大きさだけが問題ではありません。さらに膀胱機能そのものの老化や機能障害なども関連します。
そこで、前立腺肥大症を含む前立腺の障害と、膀胱の障害など統合して、男性の尿に伴う諸症状を男性下部尿路症候群として統括する考え方が最近の主流です。
すなわち尿は、腎臓から作られ、膀胱に貯まり、前立腺を通って、尿道から排泄されるわけですが(とくに膀胱~前立腺~尿道を下部尿路と呼びます)、その排泄に問題がある場合、通り道の一か所にだけ問題があると考えるのではなく、各所の問題が少しずつ積み重なって全体として問題を呈しているとする考え方で、これを男性下部尿路症候群と統括しております。
状況によって、各種薬剤や前立腺肥大症手術などで治療しますが、病気の背景にさらに体全体の問題(糖尿病や心疾患など)があって、おしっこ周りの症状は自覚されやすい局所症状として全身的問題の一部を見ているに過ぎないことも多々あり、内科的な治療が本態的となることもあります。
尿道内残尿
男性はペニスの分だけ尿道が長く、また年齢とともに尿道の若さ(弾性)が失われます。さらに前立腺肥大など尿の勢いがない場合、おしっこの後に、尿道におしっこが残ることがあり、それが下着にペニスを納める際にタラタラと垂れてくることがあります。これ自体に治療法はなく、おしっこの後にしっかりとペニスを振る、絞る、という対処が最も効果的ですが、前立腺肥大症の治療にて尿の勢いを保つことで多少の改善を見ることもあります。
おしっこする時に痛い
前立腺炎
男性は一般的には尿道が長いため、陰茎の先からばい菌が入って膀胱に到達することが少なく、女性で一般的な膀胱炎にはなりにくいのですが、膀胱の下にある前立腺という射精に関わる臓器にバイ菌がつくことがあります。これを前立腺炎と言い、排尿時痛や頻尿、そして高熱などの症状がでることがあります。
原因として、若年者の場合は性病から発展することもありますが、多くは(中高年の場合は特に)ストレスなどで免疫が低下した際に消化管から一般細菌が移入してくることがあり性活動とは関係なく起こり得る疾患です。
抗生剤で対応しますが、完治まで1週間超と、普通の感染症と比べてやや長引きます。
性感染症
性行為などを通じて、尿道に特殊な病原体が感染することがあります。 排尿痛、尿道からの膿などを伴います。
亀頭包皮炎
お子様に多い疾患です。陰茎は本来、包茎です。お子様がいろいろなところで遊んだ手でおちんちんを触ったりして、バイ菌がおちんちんの皮について腫れてしまいます。おしっこする時の痛みや、陰茎包皮先端の腫れ、排膿などを生じ、時におしっこすると痛いのでおしっこを我慢しようとしてしまいます。
治療は抗生剤の内服、塗布です。この時点で包茎手術を検討する必要はまったくありません。予防は手洗いとなります。
ただお子様以外の場合、特にご高齢や糖尿病の方などでさらに陰茎が不衛生だったいりすると、炎症性癒着を引き起こして排尿に困難を生じるほどの真正包茎に至ることがあります。また糖尿病以外の種々の理由で尿糖排泄剤などを内服し尿糖が多く出ているような方ですと、糖を好むカンジダ性の亀頭皮膚炎となる可能性があります。
予防は入浴による洗浄、オムツパッドや姿勢などで陰部に強い刺激や不衛生状態が慢性的に起きていないかの確認を要します。
おしっこが赤い、血が混ざる(血尿)
尿に血が混ざる状態です。 排尿の際に赤い血のような尿が勢いよくでるわけで、一見、大量出血したように見え、卒倒される方もおられます。
ただ、血液の赤い色(ヘモグロビン)は色素として非常に強いものになります。 本当に微量な血が混ざっただけ、あるいは古い血の塊から染み出しただけでも、尿の色は極めて強い赤色味を帯びます。
そのため見た目に反して実際の出血量は微々たるものであったり、現在進行形で出血が続いているわけではないことがほとんどです。
そして血は基本的に固まるものですので、出ている液体が液性を保っているのであらば、出血としての緊急性は低いものになります。
泌尿器科が緊急的に血尿で恐れるのは、失血貧血ではなく、出血が膀胱の中で固まって凝血塊となり、それが尿の通り道を塞いでおしっこが出せなくなることです。
泌尿器科が血尿で問題視するのは、出血した結果ではなく、何故、出血が起きたか、何か起きたか、という原因です。
膀胱癌、腎盂癌、尿管癌
痛みをともなわずに血尿を伴う際、尿路にやわらかく出血しやすい脆弱な組織があることが原因のことがあり、それが万が一にも悪性腫瘍の可能性があることは、まずは泌尿器科医として考慮しなくてはなりません。 とはいえ、膀胱癌や腎盂癌は見つけるのが困難なものです。エコーやCT画像で明確に形を成せるものであらば発見につながりますが、形をなさないものもあり、慎重で根気強い判断が必要です。
無症候性血尿
上記にて怖い疾患での血尿を述べましたが、実は健康診断を含め、血尿の大半は、特に意味のない鼻血のような出血であることがほとんどです。
そして髪に白髪の人がいるように体質として血尿の体質の方がいらっしゃいます。つまり厳密には血尿は個性の範囲内であり、病的意義は薄いもので、健康診断の項目として行うには若干、無駄があります。
しかし何故重要視されているのかというと、それは膀胱癌や腎盂癌尿管癌には、他の癌のように腫瘍マーカーと言われる健診に使えるような簡易な指標として明確に使えるものが存在しないからです。つまり悪性腫瘍を健康診断で見つけるためには、血尿の方を十把一絡げに網をかけて、その中から癌を疑うべき人を見つけるしかない、ということになります。
ですので、大半を占める血尿体質の方には手間ではあります。ただ、血尿体質であっても通常の人と同じで後々に癌とならないわけではないので、油断せず専門科にご相談ください。
尿管結石
尿路にできた石が血尿の原因となることもあります。結石の全てが問題になるわけではございませんが、特に激烈な左右に偏った腰背部の痛みを伴い血尿を伴う場合、結石が尿管内に落ちてきた状況を疑います。
大変な痛みで、また腰痛のように姿勢によって変化し身じろぎをしない方がましな整形的な痛みと違い、何をしても痛いので、身の置き所がなく却って身をよじる方が多い印象です。急な痛みによるストレスとお隣の消化管にも影響し嘔吐などを伴うこともあります。
基本的には血尿を伴います。 症状の割に、命に関わることは少なく、まずは疼痛管理から始めます。
予防は、飲水と適切な食生活(カルシウムの多い食事がむしろ推奨されています)、治療は疼痛管理で様子を見ますが、自然落下がないときは、砕石手術が検討されます(当院では現状、手術に対応しておりません。適切な医療機関をご紹介いたします。)
PSAが高いと言われたら
前立腺癌
前立腺癌は男性ホルモンによって加速するといって過言ではない特殊な癌です。 そして男性が罹患する癌の第一位となるほど増加した警戒すべき癌です。
前立腺癌が増加した理由として一般には食事の欧米化と高齢化が挙げられておりますが、同時に優れた前立腺癌のマーカーである「PSA検査」が普及したから、とも言えます。 この検査、採血でPSAという物質の値を測るもので、4を基準値としてそれ以上を前立腺癌の疑いとして扱います。
さて前立腺癌のマーカーと言われる「PSA」ですが、実は前立腺癌が出す物質というわけではなく、前立腺が普通に出している、精液が固まらないようにする酵素です。 ですから、前立腺癌でなくとも往々にして高くでることがよくありますし、数値は常に一定というわけでもありません。 PSA高値だからといって、必ずしも癌というわけではない、むしろ癌じゃないことが多いぐらいです。
そして一般的に前立腺癌は、癌の中で怖い部類ではありません。 実際、罹患数第一位を誇る前立腺癌ですが、実際にお亡くなりなる原因の癌としては、6位に過ぎません。
また別の理由でお亡くなりになった方を病理解剖すると前立腺癌が見つかることが少なくありません。
体には日々、癌細胞が出来ておりますが、それが免疫によって排除消滅、あるいは封印休止されており、癌という病気としては成立しておりません。そのように発生したものの大きくならず進行せず転移も起こさず死因とならない癌、特に高齢者においては、治療しなくて良かったかもしれない癌、治療しなくても天寿を全うでき、あるいは治療の副作用などで余命の質を落としたかもしれない症例までも、前立腺癌として見つけ、不要な治療をしてしまっているかもしれない、そのような懸念が学会でも指摘され始めております。
と同時に「では逆に治療しなくてはならない怖い前立腺癌は何か」という点も考えなくてはなりません。一部の学会の先生方は、70歳未満のPSAの基準値を下げるべき、と主張しておられます。
このように一言でPSA検査といっても非常に奥深く、慎重な判断を要します。時に大胆な英断を下さなくてはならないこともあります。
かかりつけの泌尿器科医としっかりとコミュニケーションをとって、ご自身の希望とリスクを考えながら方向性を見定める必要があります。
陰嚢の問題
陰嚢が腫れた、痛い。
陰嚢といえども表面は皮膚であり、実は皮膚のエキスパートたる皮膚科さんの方が病状に詳しかったりすることもあります。
ただ、陰嚢の中身の問題となると、これは私ども泌尿器科の出番です。そして泌尿器科でよく目にする陰嚢のトラブルは何と言っても「玉が腫れた」「玉が痛い」です。
精巣腫瘍
精巣の癌で、基本的にお子様~若者の病気です。痛みを伴わず、気が付いたらいつの間にかしっかりはっきり左右のどちらかが大きくなっていた、しかも中身がしっかり硬い、という時に疑います。非常に進行が早く怖いことになることも多々あります。
ただ中高年が罹患することは稀で、そういう方で悪性疾患を疑う場合には、悪性リンパ腫など泌尿器科とはまた違った癌であり緊急性も薄いことがほとんどです。
精巣上体炎
痛みと熱感をともなって陰嚢内容が腫れ、かなりの痛みを生じ、また体温も高熱となることがあります。
陰嚢の中で、精巣そのものが腫れるというより、精巣の周りに付属している精巣上体というところにばい菌がついて腫れるもので、精巣上体炎と呼びます。
原因は、大半は通常細菌が免疫の低下とともに消化管伝いに前立腺や精管から精巣上体炎に到達するものですので、普通にあり得る疾患です。
治療は抗生剤による加療ですが、完治まで10日前後と普通の感染症よりも長引くとともに、しばらく陰嚢にしこりが残ることがあります。
精巣捻転
とにかく痛いです。なんとなくと言った生易しいものではなく急所を蹴り上げられたような激烈な痛みで患者様は身悶えしていることがほとんどです。
これもお子様から若者に多いもので、精巣がねじれ、同時に精巣を栄養する血管など(精索)が捻じりくびられることで血流が途絶し、陰嚢の壊死が始まっています。救急疾患に該当し、可能な限り緊急的な処置が望まれます。(手術で陰嚢を開いて精巣精索のねじりをほどき、再びねじれないように縫い付けることがあります。当院では現状、手術に対応しておりません。)
陰茎のお悩み
陰茎のできもの
皮膚科的な疾患でできるものもありますが、性感染症として性行為を介してできるものもあります。
包茎
前提として、包茎は普通です。決して恥じるものではありません。性交時に翻転できておれば問題ありません。またよく言われる衛生状態は包茎であっても包茎でなくとも常日頃意識しなくてはならないことには変わりありません。
非勃起時からゆっくりと短時間で包皮翻展をチャレンジし、最終的に自慰行為の際に包皮翻展を少しずつチャレンジしていくことで、最終的には非勃起状態での性行為ができるようになることは普通にあり得ることです(本来、子供はみな包茎ですから)。
その上で、現状のご自身の体をどう受け止めるかは個人の価値観や事情に関わるところでございますので、自由診療で手術を行うのも一つの考え方ですが、メリット・デメリット、コストパフォーマンスなどを重々に吟味されて決断するべきものと考えます(なお、当院では現状、手術に対応しておりません)。
ただし性交時に明確な身体的障害を伴う真正包茎の場合は保険診療の対象として手術を目的に適切な医療機関をご紹介します。
また包茎状態を維持しようと無理に翻転したままにした結果、亀頭の根本を締めるような形でむくんでしまう状況は(嵌頓包茎)、大変危険な状態のため緊急の対応を要します。
また、ご高齢の方で、糖尿病やオムツや姿勢などで包皮の先端に慢性的な刺激と炎症が加わった結果、癒着と狭小が起き、包茎状態になり排尿に影響が出る場合があり(癒着性包皮炎)、手術を要します(なお、当院では現状、手術に対応しておりません。適切な医療機関を紹介いたします)。
男性の性機能、活力について
ED
勃起に関する悩みは奥深く、原因に血流が関わっている場合はお薬である程度の改善を見ることがありますが、加齢や内科的疾患、心理的な要素なども無視できません。ただ漫然としたお薬の内服だけではなく、心理的な部分や内科的な根本的解決を考慮しなくてはなりません。必要に応じて漢方などでサポートいたします。
早漏
個人差があり、また経験や成長によるところもありますので自慰行為や骨盤底筋にて刺激に対するトレーニングをしていくのが(スタート・ストップ法、ケーゲル法など)一番負担の少ない方法となります。ただ効果がでるまで長期的な忍耐を要します。
早漏に緊急的に対応する場合は、自由診療にはなりますが局所麻酔薬入りの塗布剤などがあります。
また、やはり心理的な部分に由来することもあり(ストレス、トラウマやコンプレックスなど)、適切なカウンセリングによる根本的な解決が望まれますが、自由診療にて向精神薬であるSSRIというお薬を検討することがあります。ただ、副作用として下痢、吐き気、倦怠感、口腔内乾燥に加えて、本末転倒ながら性欲減退や勃起不全をきたし勃起改善薬の併用を要することもあります。また躁状態となって犯罪との関連が懸念されることもありますので、安易な薬物使用には厳重な注意を要します。
LOH男性更年期障害
老化やAGH(薄毛)治療などで、男性ホルモンの分泌が衰退すると、活力の低下を来たし、うつ病のような症状が出ることがあると言われております。女性の更年期障害になぞらえて男性更年期とも呼びます。
男性ホルモンを補充することで活力を取り戻し、生活の質が改善する可能性があります。ホルモン補充は注射で行う方法と、自由診療にはなりますが陰嚢に塗布し経皮吸収させる方法があります。
女性の疾患について
悩む女性
おしっこが近い、漏れる
過活動膀胱
膀胱が老化などの様々な影響を受け、膀胱が落ち着きをなくす状況です。尿のたまり具合とは別に突然の強い尿意を感じる状況です(尿意切迫)。
行動の工夫やお薬で症状を和らげることができます。
切迫性尿失禁
過活動膀胱などで、強い尿意の結果、我慢できず漏れてしまうこともあり、これを切迫性尿失禁と呼びます。行動の工夫やお薬で症状を和らげます。
腹圧性尿失禁
出産や加齢などで、膀胱や婦人科臓器などを支える骨盤の底を形成する筋肉が緩むことがあります。その結果、膀胱を締める部分が緩み、くしゃみやいきんだ時に、膀胱から尿が漏れる状況です。運動などで骨盤の底の筋肉を鍛える方法があります。重症な場合は、手術にて骨盤の底を支える器材を植え込むことがあります(当院では対応しておりません。適切な医療機関にご紹介します)。
おしっこする時に痛い
膀胱炎
女性は男性と違って尿道が短いため、ばい菌が膀胱に到達しやすくなり、膀胱炎となります。
女性が一生に一度はかかると言われるありふれた病気であり、免疫の低下や強いストレス下における排尿などが原因としては上げられますが、一般的には特に理由なく、たまたまかかるものです。 決して恥ずかしがることはありません。安心してご相談ください。
間質性膀胱炎
特にばい菌に感染したわけでもなく、膀胱に尿がたまってくると強い痛みを伴い、膀胱炎のように辛い症状が慢性的に続く状況です。膀胱癌や細菌性の膀胱炎を否定した上で、カメラにて膀胱粘膜に傷(ハンナ―潰瘍)を確認します。さらなる正確な診断には、手術にて膀胱に水を貯めて拡張させ、その後、水を抜くときの出血状況や傷の粘膜を採取して顕微鏡検査に出すことで確定と一時的な治療となります(膀胱水圧拡張術:当院では対応しておりません。適切な医療機関にご紹介します)。
おしっこが赤い、血が混ざる(血尿)
尿に血が混ざる状態です。 排尿の際に赤い血のような尿が勢いよくでるわけで、一見、大量出血したように見え、卒倒される方もおられます。
ただ、血液の赤い色(ヘモグロビン)は色素として非常に強いものになります。 本当に微量な血が混ざっただけ、あるいは古い血の塊から染み出しただけでも、尿の色は極めて強い赤色味を帯びます。
そのため見た目に反して実際の出血量は微々たるものであったり、現在進行形で出血が続いているわけではないことがほとんどです。
そして血は基本的に固まるものですので、出ている液体が液性を保っているのであらば、出血としての緊急性は低いものになります。
泌尿器科が緊急的に血尿で恐れるのは、失血貧血ではなく、出血が膀胱の中で固まって凝血塊となり、それが尿の通り道を塞いでおしっこが出せなくなることです。
泌尿器科が血尿で問題視するのは、出血した結果ではなく、何故、出血が起きたか、何か起きたか、という原因です。
膀胱癌、腎盂癌、尿管癌
痛みをともなわずに血尿を伴う際、尿路にやわらかく出血しやすい脆弱な組織があることが原因のことがあり、それが万が一にも悪性腫瘍の可能性があることは、まずは泌尿器科医として考慮しなくてはなりません。
とはいえ、膀胱癌や腎盂癌は見つけるのが困難なものです。エコーやCT画像で明確に形を成せるものであらば発見につながりますが、形をなさないものもあり、慎重で根気強い判断が必要です。
不正出血
血尿とは別に、明確に血液が下着に付着する場合、尿路とは別に女性器からの出血を疑う必要があります。婦人科受診が勧められます。
尿道カルンクル
特に高齢女性では、尿の出口に良性の腫瘤が生じることがあります。尿道カルンクルといい、特に問題視するものではありませんが、これが大きくなったり機械的刺激で腫れたりすると、出血を伴い、下着に付着することがあります。
無症候性血尿
上記にて病的な血尿を述べましたが、実は健康診断を含め、血尿の大半は、特に意味のない鼻血のような出血であることがほとんどです。そして髪に白髪の人がいるように体質として血尿の体質の方がいらっしゃいます。つまり厳密には血尿は個性の範囲内であり、病的意義は薄いもので、健康診断の項目として行うには若干、無駄があります。
しかし何故重要視されているのかというと、それは膀胱癌や腎盂癌尿管癌には、他の癌のように腫瘍マーカーと言われる健診に使えるような簡易な指標として明確に使えるものが存在しないからです。つまり悪性腫瘍を健康診断で見つけるためには、血尿の方を十把一絡げに網をかけて、その中から癌ぽい人を見つけるしかない、ということになります。
ですので、血尿体質と言われる大半の人には手間ではありますが、しかし血尿体質であっても通常の人と同じで後々に癌とならないわけではないので、油断せず専門科にご相談ください。
尿管結石
尿路にできた石が血尿の原因となることもあります。結石の全てが問題になるわけではございませんが、特に激烈な左右に偏った腰背部の痛みを伴い血尿を伴う場合、結石が尿管内に落ちてきた状況を疑います。
大変な痛みで、また腰痛のように姿勢によって変化し身じろぎをしない方がましな整形的な痛みと違い、何をしても痛いので、身の置き所がなく却って身をよじる方が多い印象です。急な痛みによるストレスとお隣の消化管にも影響し嘔吐などを伴うこともあります。基本的には血尿を伴うものです。
症状の割に、命に関わることは少なく、まずは疼痛管理から始めます。予防は、飲水と適切な食生活(カルシウムの多い食事がむしろ推奨されています)、治療は疼痛管理で様子を見ますが、自然落下がないときは、砕石手術が検討されます(当院では現状、手術に対応しておりません。適切な医療機関をご紹介いたします。)

子どもの疾患について

子どもの疾患
おしっこが近い
習慣性頻尿
お子様のおしっこの近さは、成長と発達に伴い改善されていくことがほとんどです。
強いストレスなどで状況が遷延したり、無理な我まんが排尿機能の成長に悪影響を及ぼすことがあります。
お子様の成長を信じて、気長に向き合う必要があります。
ただ、何らかの病気が隠れていることもありますので、その否定は必要です。
お泊り学習などで一時的に介入が必要な場合は、お薬を検討することがあります。
神経因性膀胱
生まれつきの脊椎の問題などで、その一症状として膀胱機能に問題が生じていることがあります。
おしっこが出せない、痛い
亀頭包皮炎
男の子に多い疾患です。お子様がいろいろなところで遊んだ手でおちんちんを触ったりして、ばい菌がおちんちんの皮について腫れてしまいます。おしっこする時の痛みや、陰茎包皮先端の腫れ、排膿などを生じ、時におしっこすると痛いのでおしっこを我慢しようとしてしまいます。
治療はお薬の内服、塗布です。この時点で包茎手術を検討する必要はまったくありません。予防は手洗いとなります。
おねしょ
夜尿症
こちらも成長と発達に伴い改善されていくことがほとんどです。長い方で中高生になるまで遷延することもあります。叱責や不安が悪影響を及ぼすことがあります。
また暗い夜にトイレに行くまでが怖い、ということもありますので、しっかりとしたヒアリングが必要です。その上で、アラーム療法など行動療法などを通して、お子様の成長を信じ、気長に向き合う必要があります。
お泊り学習などで一時的に介入が必要な場合は、お薬を検討することがあります。
陰嚢が腫れた
交通性陰嚢水腫
お子様の場合、成長発達の過程で、陰嚢にお腹の水が溜まってくる場合があります。適切な小児医療機関での経過観察~手術などが検討されます。
陰嚢が痛い
精巣捻転
突然、強く痛がり、患側の陰嚢が吊り上がった状況の場合に疑います。精巣が捻じれてしまって血流が途絶している状況です。
応急的に手で捻じれを戻せることもありますが、小児手術に対応した病院への救急受診が強く勧められます。
陰嚢がない
停留精巣
胎児のうちは精巣は陰嚢ではなくお腹の中にあります。それが陰嚢内に徐々に降りてくるのですが、その降り方には個人差があります。一時的に上下することもあります。ただずっとお腹に中にある状態で長らく放置すると、精巣癌の原因になることが懸念されます。適切な小児医療機関での経過観察~手術などが検討されます。
尿の色がおかしい
お子様の尿の色がおかしい場合、泌尿器疾患というよりも脱水、腎炎、代謝異常などの内科的疾患の兆候であることが多くあります。まずは小児科への受診をお勧めします。